[ひよこ日記] ふるさと納税とは? とってもお得??
2021 / 08 / 11 ( Wed ) 既に利用されている方も多いと思いますが、住民税の一部を、
好きな自治体に「寄付」できる、というふるさと納税。 たくさんの特産品の中から返礼品を選べ、地域にも貢献できる、 大変意義のある制度です。 しかし、そもそも住民税とは、そこに居住する人が負担する、 様々な行政サービスを受けるための資金です。 それが地方に流入しすぎるとどうなるか.... 制度上は、減った税収は地方交付金で自治体に補填されます。 ただし、23区等の特別区は、そもそも地方交付金が無いので、 足立区では令和元年度で11億円の税収減となっています。 住民税収入が減る事で、自治体もコストの意識を強く持ち、 より効果的な税金の使い方を考える様になっていますが、 行政サービスや支援策に少なからず影響は出るはずです。 返戻品も地域産業の活性化となるのですが、 あまりとらわれすぎずに、制度をを活用して頂きたいと感じます。 ふるさと納税では、使用目的を指定できる自治体も多く、 もちろん返礼品なしの寄付もできます。 足立区でも「あだち虹色寄附」という独自制度を設けています。 年末だと、バタバタとして返戻品だけに目が行きがちです。、 今から少しゆっくりと、広い視点で考え始めてはいかがでしょう。 |
[ひよこ日記] ミャンマーの新しい仲間4最終回
2021 / 08 / 02 ( Mon ) 多民族国家で永く国軍の政治的/経済的影響力が強いミャンマーですが
一般的には発展途上のイメージがあります。 政変前直前には飛躍的に経済成長を遂げていたとはいえ、特定技能を 進めようとした当時2019年でもインターネット、電力、消費市場などが やっと日本に近づいてきたという印象でした。 今回、人材を受け入れるにあたり、ミャンマー国内の社会福祉事情を 調べてみると高齢者介護についてはこれから制度が進んでいく入り口 の印象で、「まぁそうだろうなぁ」と思ったのですが、障がい者支援 については予想を超えていました。 ・障がい者のための職業訓練校 ・知的・身体的障がい児の「里親」支援 ・国立の盲学校 ・障がい者雇用の手引き 数はまだまだですが、基本社会福祉省の管轄の機関として、NGOやNPO運営の 支援校もいくつもある状態でした。 既に2000年から特に日本のNGOやNPOが積極的に政府と協力していて、 日本人がメインスタッフとなり活動している機関もある状態でした。 このような形の背景としては国軍の関与も大きいようです。 戦争負傷兵のセカンドステージとしての機関としてのスタートのようですが 近い将来は障がい分野の技術や情報の交流が進むと見こし、まずは介護人材 としての関りをきっかけとし、障がい分野の交流を国際社会福祉として進める事を 視野に入れ、人材受け入れを進めています。 かといえ、現在受入予定者は政変で入国迄の経済活動が全くできない状態で、 生活もままならず、今回ぷらちなとしてカンパを集めようという事になりました。 各事業部のスタッフに声をかけて頂き、是非皆さんのご協力をよろしく お願いいたします。 |
[ひよこ日記] ミャンマーの新しい仲間3
2021 / 07 / 26 ( Mon ) 国軍の政変が発生してから、日本国内でも在日ミャンマー人のデモが
発生しました、同時にミャンマー国内でも不服従運動(CDM)が発生。 ミャンマー国内での役所や銀行の業務は停止し、入国の手続きも完全に ストップしました。 ミャンマー内のインターネットも遮断されることが多かったのですが、 入国予定のスタッフとZoomで状況確認はなんとか続けていました。 ミャンマー人の国内外デモはニュースで取り上げられていましたが 「ミャンマー国軍は元カレよりひどい」 「クーデーターを起こしていいのは妻だけだ」 ....少し深刻さが伝わらない印象。 もちろんその時点では、ミャンマー人達もそんなに深刻には考えて いなかったのかもしれませんし、90年代半ば以降に生まれた ネット世代(Z世代)の感覚なのかもしれません。 もともとミャンマーはかなり特異な国で ・今でもアメリカ、日本の一部新聞は国名を「ビルマ」と呼ぶ。 ・軍事政権を認めている国と認めていない国がある ・アメリカ等はあえて「クーデター」という言葉を使わない ・135の民族で構成されている(中国は55民族) ・半数を占めるビルマ族の中にはロヒンギャを認めていない層もある ・少数民族の中には軍事政権を認めていない武装民族もいる タイの様に国軍と政権がバランスを保ちながら成り立っている国家も ありますが、多数の少数民族を統治しながら、一部の民族、多数派民族 に対する政策は、中国、デモの若い世代が台頭した香港を彷彿させます。 「多民族国家」は「多様性社会」の側面があるのではないか? 最終回はミャンマーの福祉の可能性について考えます。 |
[ひよこ日記] ミャンマーの新しい仲間2
2021 / 07 / 19 ( Mon ) 中国での新型肺炎はCOVID-19と呼ばれ、程なく日本も外国からの
往来をシャットダウンし、併せて、ミャンマー国内でも外国渡航手続きを ストップさせてしまいました。 入国予定のスタッフはそんな中でも、オンラインで日本語の勉強を続け、 ぷらちなと状況確認のZoomミーティングを時々行いながら、お互いに この状況が落ち着いて、一緒に仕事ができる日を楽しみにしていました。 しかし、COVID-19の状況は日本でもまたミャンマーでも一進一退で ようやく、日本に入国できる可能性がでてきたのは、2020年の夏も終わりを 迎える時期でした。日本ではぷらちなでバタバタと新しい仲間を迎える 準備を進めていました。 時を同じくして、ミャンマーでは民主化政権で初めての総選挙が実施され、 結果はアウン・サン・スー・チーさんの国民民主連盟(NLD)が圧勝。 今後さらに民主化が進む上で、介護や障がい者支援でも日本との懸け橋として、 今回のスタッフが活躍してもらえればと思い描いていたのです。 以前からミャンマーという国において、少し引っ掛かっていた部分が、 スー・チーさんというリーダーがNLDという民主化政権の大義とともに、 ノーベル平和賞を受けながらも、ロヒンギャ問題に対処していないのか? 諸外国から非難されても明確な行動をとらないのか?という部分でした。 このような点、また、ミャンマーという国に対して、私がもう少し理解を深める きっかけとなる事が2021年2月1日未明発生しました。 国軍が先の選挙を無効として政権を掌握したのです。 次回はミャンマーという国の歴史について少し考えます。 |
[ひよこ日記] ミャンマーの新しい仲間1
2021 / 07 / 12 ( Mon ) 今回は、ミャンマーのお話をします。
昨年、ぷらちなくらぶは、日本で初めてミャンマーからの 「特定技能(介護)」の人材を受け入れる予定でした。 これまで日本では「技能実習生」という形でアジアの人材を 受け入れてきました。 「技能実習生」という制度は、日本で技術を学び、技術を母国に 持ち帰って活躍する人材を育てるという目的の制度なのですが、 実際は入国前に高額な仲介費用を背負ってしまっていたり、 就労後も不十分な待遇で生活するようなケースもあって、 結果、日本で行方不明になってしまう方も少なくありません。 これに対し「特定技能」という制度は、専門の支援機関が 日本に入国前に初期の技術教育、日本語教育を受けさせ、 入国後の生活もしっかりと支援する。また、受入する法人側も 日本人と同じ条件で雇用するという、新たに導入された制度です。 「ビルマの竪琴」でも知られ、昔から日本と繋がりが深く、仏教徒の ミャンマーに対しては、近年の民主化後、日系企業の進出、日本政府の 支援もあり急速に近代化が進んできていました。 世界が注目し始めたアジアの一国のミャンマーで、初めて「特定技能」 制度が進むという事で、情報を集め、ぷらちなで進める事となったのが 2019年の10月でした。 入国管理局に何度も出入りし、在留資格の申請を行って、現地とオンラインで やり取りしながら、ようやく書類が揃い、あとはミャンマ側でスマートカードが 発行されれば入国できる、という状態となったのが2019年の年末でした。 2020年オリンピックの年に、新しく加わる仲間を楽しみに思っている時、 ちょうど中国では、原因不明の肺炎が発生していました。 第2回へつづく |